日焼け止め、どうやって選んでる?
毎年何となく買って使っている日焼け止め。
でも何故か気が付けば焼けているというあなた!
もしかすると、日焼け止め選びが間違っているのかもしれません。
この記事では、知らないと損する日焼け止めについての3つのことをお話しします。
目次
日焼け止めの正しい知識チェック
突然ですが、ここで日焼け止めに関する問題です。
次のうち、正しいのはどれでしょう?
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答えは、全部間違いです!
意地悪をしてしまいましたが、日焼け止めに関してかなり誤った認識の方が多いように見受けられますので、敢えてこういった問題にしてみました。
さて、それぞれについてお話していきます。
SPF15の日焼け止めの上から、SPF20のファンデーションを塗っても、SPF35にはならない!
おそらくこれが最も多い”日焼け止め間違い認識”です。
SPFはどれくらい日焼けを遅らせることができるか測定して導き出すもので、単純な足し算による計算は出来ません。
重ね付けのほうが効果は高いことは確かですが、その程度の認識に留めておくべきです。
因みに、SPF値の算出方法は次のようになっています。
SPF値= |
つまり、「日焼け止めを塗らなかった時は1の紫外線量で日焼けしたけれど、日焼け止めを塗ると10の紫外線量でようやく日焼けした場合、この日焼け止めをSPF10とします。」ということです。
紫外線量は1日の内でも変化しますし、汗や皮脂分泌量も個人差があるので、単純には言えないのですが、分かりやすくするために「1分で日焼けするところを、10分まで日焼けさせずにいさせてくれるのが、SPF10の日焼け止めです。」と説明していることが多いです。
「どうせなら、毎日の日焼け止めもSPF50+を使った方が良い。」はウソ!
最近の日焼け止めやBB(CC)クリームなどを見ると、SPF50+のものが非常に多いですよね。
”業界最高値”をウリにしていて、「絶対に焼けなさそう感」がとても出ています。
ただし、私はこのような製品はあまりお勧めできません。
日常生活において、これほど高いSPF値は必要ないばかりか、SPF値が高い日焼け止めはアレルギーなどのリスクが高まることが知られています。
もちろん、紫外線防止成分が”紫外線吸収剤”か”紫外線散乱剤”かなどによっても話は変わってきますし、業界もアレルギーリスクを減らす努力はしていますが。
(紫外線吸収剤・紫外線散乱剤などについては次の記事で取り上げます。)
専門家によって推奨しているSPF値はさまざまですが、買い物や散歩、通勤・通学程度であれば、SPF15~20もあれば十分です。
これ以上SPF値を上げたところで、紫外線防止成分の配合量が増えるだけで効果が高くなるわけではありません。
また、SPF値の高い日焼け止めの紫外線防止成分には、紫外線吸収剤が含まれていることが多く、これが紫外線と反応すると皮膚にダメージを与えるフリーラジカルになるとも言われています。
アメリカとオーストラリアにおける統計データでは、SPF値の高い製品が販売されるようになってから皮膚がん発症率が高まったという恐ろしいデータもあるそうです。
このデータが示す真実はまだ確かめられてはいないものの、むやみに高いSPF値の日焼け止めを使うことは避けたほうが良いというのが私の考えです。
日焼け止めは使用感が良くないからといって、SPF値が高いものを少量使ってもムダ。
日焼け止めはどうしてもベタベタ感やキシキシ感などがあり、使用感が良いとは言えないですよね。
私自身も、カゴ盛りで売られている300円程度のものから1万円を超えるものまで、色々と幅広く使ってみましたが、使用感が良い(不快感が無い)ものには出会えていません。
だからといって、規定量をキチンと塗らないのはNGです!
SPF50+/PA++++を少なめに塗れば、SPF30/PA++くらいになるだろうという考えは間違いです。
「せっかくSPF50+/PA++++の日焼け止めを塗っていたのに焼けちゃった!」なんて事のないように、使用感は我慢してしっかり規定量を守りましょう。
そもそも、日焼け止めの紫外線防止効果は、1cm2に対して2mgを塗布することで測定されています。
例えば、顔に塗る場合に、どれくらいが規定量なのかを考えてみましょう。
日本人女性の平均的な頭幅が15.3~15.5cmらしいので、あいだを取って15.4cmとすれば、
日本人女性の顔の面積は
7.7×7.7×3.14≒186cm2
くらい。
凹凸などもありますし、250~300cm2くらいとざっくり考えてみると、
規定量の日焼け止めは0.5~0.6gくらいですね。
これは、0.7~0.8mlくらいなので、クリームタイプならパール大くらい。
サラッとしたタイプだと、料理用の計量スプーンの「少々」くらいが目安です。
ただ、これは上手に均一に伸ばせた場合の規定量ですので、この2倍くらいは使っておいた方が安心です。
パール大2個分(クリームタイプ)、計量スプーン「少々」2杯分(サラッとタイプ)を目安にしてみて下さい。
伸びの良いタイプですと、本当に小粒パールくらいで行き渡ってしまいますが、しっかり規定量を伸ばして下さい。
また、鼻・おでこ・頬の上のほうは特に紫外線が当たりやすいので、重ね塗りがオススメです。
正しい日焼け止めの知識を持って、美白を貫こう!
いかがでしたか?
日焼け止めに関する知識はあちこちに溢れかえっていますが、なかなかその中から正しい知識を取捨選択したり整理したりすることは難しいと思います。
正しい知識は、美しさを生み出します。
日焼け止めを正しく選んで、正しく使用し、美白を貫きましょう。
参考 美肌の科学 (おもしろサイエンス) 福井 寛 日刊工業新聞社 |